作品完成から感動の発表会まで
マイクラブートキャンプ3日目、最終日の様子をお伝えします。作品の仕上げから始まり、動画制作、そして感動の発表会まで、最終日も濃密な1日となりました!
朝から熱気あふれる会場
朝早くから会場に集まってきた子どもたち。最終日とあって、みんな作品完成に向けて意欲満々です。中には開始前から作業を始める熱心な子も!でも、時間には限りがあります。「終わりがある」ことを体験するのも大切な学びですね。
運営チームとしては、子どもたちの創作意欲を尊重しつつ、締め切りを守ることの大切さも伝えなければなりません。終わりと伝えたけれど、作品作りを続ける子が続出するなど難しい場面もありました。今後の課題として、マイクラ教育版のワールド改変コマンドの活用を検討したいと思います。
動画制作にチャレンジ!
作品が完成したら、いよいよ動画制作です。まずはナレーション作り。各チームのコンセプトに基づいて1分間のストーリーを収録しました。運営側が指示したわけでもないのに、どのチームも全員が話す構成になっていまいた。チームワークの良さが感じられました。
次は動画撮影と編集。Windows Game Bar、Canva、snippingツール、フォト、ペイントなど、様々なソフトを駆使しての作業です。初めて触るソフトばかりで、子どもたちには難しい場面でしたので、ここは高校生ボランティアや大人たちが全面サポートしました。子どもたちのリクエストを聞きながら、作品を仕上げていきました。
7.5時間かけて作ったワールドを1分の動画にまとめるのは、本当に大変な作業。伝えたいことが多すぎて、なかなかまとまらない場面も。15時のタイムリミットぎりぎりまで試行錯誤が続きました。まさに総力戦で、運営チームの力量も大いに試されました。
マイクラカップの素晴らしさ
ここで、マイクラカップの素晴らしさについて触れたいと思います。このコンテストは、ワールドの完成度だけでなく、発想や着眼点、そして動画や文章を通じた「伝える力」を重視しています。
作品を作って終わりではなく、その魅力をいかに伝えられるかが勝負なんです。難易度は高いですが、「作る」だけでなく「伝える」ことまでをゴールとしている点が、とても教育的だと感じています。
感動の発表会
最後は、保護者の方々の前での発表会。作成した動画を大画面で流し、3日間の感想をそれぞれ発表しました。期間中はあまり話さなかった子も、最後の発表では堂々と話してくれて、驚きと感動がありました。子どもたちの成長を目の当たりにした瞬間でした。
発表の様子を見守る保護者
最後はスマートシティ推進室の本島室長から総評頂きました。子供たちの成長をしっかりと見届けて頂きました。
講師からのメッセージ
3日間、誰一人脱落することなく、マイクラカップへの応募までやり遂げた子どもたちの姿に、私たち講師陣も大きな感動を覚えています。
初めての試みで予想外の出来事もありましたが(初日午前中のネットワークトラブルなど)、子どもたちは見事に乗り越えてくれました。単に「マイクラが好き」というだけでなく、作品作りを通じて自己表現や他者との関わりに楽しさを感じられたことが、この素晴らしい結果につながったのだと思います。
運営側で最も難しかったのは、マイクラをやらない時間を設けることでした。作りたい気持ちを尊重しながら、考える時間、まとめる時間、休む時間のバランスを取ることが非常に重要でした。
チーム講評
ひのりり
女子3人組で結成されたチーム「ひのりり」。仲の良い3人組だけあって、チームワークは抜群でした。全員がマイクラのスキルを持っていたため、作品作りは単なる制作ではなく、「やりたいことをどこまで・どのように実現するか」という高いレベルでの挑戦となりました。
チーム内での意見の相違や、みんなの思いをまとめる過程で、より良い作品を創るための建設的な議論が行われました。これは、チームワークの良さと同時に、それぞれのメンバーが自分の意見をしっかり持っていることの表れでもあります。
特に印象的だったのは、最後の最後まで、ナレーションにこだわり続けた姿勢です。「ごゆっくり、お楽しみください」というフレーズが作品を象徴するものとなり、細部まで丁寧に作り込む彼女たちの姿勢が表れていました。
このチームの絆の強さと創造性は、今後も様々な場面で活きてくるでしょう。
TAKASI
男子3人で構成された「TAKASI」チーム。終始安定したチームワークを見せてくれました。意見が極端に対立することもなく、穏やかな雰囲気の中で着実に作品制作を進めていったのが印象的でした。
作品のコンセプトとして掲げた「差別のない世界」「障害を持った人も安心して暮らせる世界」は、初日から最終日まで一貫してブレることなく貫かれました。この姿勢は、彼らの強い意志と社会への問題意識の表れだと感じました。
一方で、質問が少なかった点が気になりました。高校生ボランティアや運営スタッフをもっと積極的に活用できれば、さらに素晴らしい作品になったかもしれません。これは今後の課題として、ぜひ積極的にコミュニケーションを取る姿勢を身につけてほしいと思います。
このチームの絆は、将来も続いていくことでしょう。大人になっても、「俺ら、あの時マイクラやったよな~」と言いながら集まるような、そんな長く続く関係性を築いてほしいと願っています。
LAG BUSTER
「このイベントで初めて出会った3人で構成されたチーム。中学生と小学生の混合チームということもあり、運営側としては最初から最後まで注目のチームでした。
しかし、そんな心配をよそに、彼らは見事なチームワークを見せてくれました。「安心大町」という作品コンセプトは小学生が考え出したもので、年齢に関係なく意見を尊重し合う姿勢が見られました。
中学生二人は寡黙で、運営チームも接し方に苦慮する場面がありましたが、作品作りの場面では息ぴったりに作業を進めていました。言葉が少なくとも、お互いを理解し合っている様子が印象的でした。
最終日の午前中は、メンバー一人で頑張らざるを得ない状況になり、完成が危ぶまれる場面もありました。しかし、午後からは全員が揃い、驚くべきラストスパートを見せてくれました。締切20分前には、突如として全員が積極的に会話を始め、爆速で作品をまとめ上げたのです。みんなしゃべれるじゃん!とスタッフ一同驚きました。
この経験は、彼らにとって大きな自信になったはずです。寡黙だと思われがちでも、内面ではしっかりとつながっていた彼らの絆の強さを感じました。来年も、さらに成長した姿を見せてくれることを期待しています。
ネザー
4名の初対面メンバーで構成されたチーム。男女混合で、初心者から上級者までバラエティに富んだメンバー構成でした。
驚いたのは、初対面とは思えないほどすぐに打ち解けて作業を始めたことです。リーダーを中心に、あたかも元から知り合いだったかのように協力して作品作りを進めていきました。
しかし、完成までの道のりは決して平たんではありませんでした。計画通りに進まず、一時はチーム崩壊の危機に直面することもありました。この危機を乗り越えたことで、最終的には全員の絆がさらに深まったように見えました。
このチームの特筆すべき点は、積極的に質問をする姿勢でした。高校生ボランティアや運営スタッフに対して、遠慮なく疑問をぶつけ、アドバイスを求める姿勢が見られました。これは、他のチームも見習うべき素晴らしい態度だと感じました。
困難を乗り越え、最後は全員が仲良く作品を完成させた「ネザー」チーム。彼らはこの3日間で、チームワークの大切さと、困難を乗り越える喜びを身をもって体験したことでしょう。この経験は、今後の人生でも大いに活きてくるはずです。
保護者の皆様へ
お子様たちは、この3日間で本当にたくさんのことを学びました。単に作品作りを楽しむだけでなく、チームワーク、創造性、問題解決能力、そしてコミュニケーション能力を大きく伸ばしています。
マイクラカップへの参加は、お子様の成長にとって大きな一歩となったはずです。「作って終わり」ではなく、自分たちの作品の魅力を伝えることまでやり遂げた経験は、きっと今後の人生でも活きてくると確信しております。
高校生ボランティアからのメッセージ
最後に、高校生ボランティアから寄せられた参加者へのメッセージを紹介します。会津高校、葵高校、工業高校、商業高校の生徒さん延べ9名が活動を支援してくれました。
- マイクラを通してプログラミングを好きになってほしいです。
- 皆さんが楽しく3日間を過ごせられていたら幸いです。
- このようなイベントに沢山参加してください。
- 今回のキャンプでの成果が出ていることを祈っています。
- これからも頑張って!
- 無邪気な心を忘れずに!!
- ぜひ、これからもマイクラを続けてより良いものを作ってください。応援しています。
謝辞
マイクラブートキャンプ、そしてマイクラカップは、子どもたちの可能性を大きく広げる素晴らしい機会になりました。創造することの楽しさ、チームで協力することの大切さ、そして自分の考えを表現することの喜びを、子どもたちは身をもって体験できたことでしょう。このような機会を設けてくれた会津若松市に感謝です。
子どもたちの熱量、創作意欲、コミュニケーション力が、「教育版マインクラフト」を通じて爆発的に引き出された3日間でした。この経験を糧に、これからも新しいことにチャレンジする気持ちを持ち続けてほしいと思います。
保護者の皆様、3日間のご協力、本当にありがとうございました。そして子どもたちへ。みなさん、素晴らしい作品を作り上げ、本当にお疲れ様でした!これからの活躍を心から楽しみにしています!
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